今回の温泉は2018年に訪れた大阪府泉佐野市の「犬鳴山温泉 山乃湯」です。
「犬鳴山温泉」の歴史
「犬鳴山温泉」がある犬鳴山は約1300年前に修験道の霊場として開山し、現在でも「犬鳴山七宝龍寺」で修験道体験をすることが出来ます。
温泉自体は古くから湧出しており、南北朝時代には楠木正成率いる兵士たちが傷を癒すために訪れたという伝説があります。本格的に温泉地として開発されたのは1950年代に入ってからで、「大阪の奥座敷」として賑わい、多くの人たちが訪れる温泉地になり、現在に至ります。
源泉掛け流しの温泉が楽しめる唯一の施設
「犬鳴山温泉 山乃湯」は犬鳴山温泉で唯一源泉掛け流しの温泉が楽しめる温泉施設です。同じ敷地内にある「湯元温泉荘」さんが経営をされていて、犬鳴山温泉には何軒か旅館があるのですが、「山乃湯」は湯元になります。
「山乃湯」は峠道の途中にあり、かつ出入り口がカーブの途中にあり、見落として通り過ぎてしまいます。そして、道が狭いので大阪方面からしか入れません。和歌山方面から入ろうと思うと、何回か切り返さないと行けません。
やっとの思いで敷地内に入っても路面が舗装されておらず、急な坂道、しかも悪路でガタガタと車が揺れ、車体の下が擦れるので注意が必要です。出る時も道が狭いので大阪方面にしか出られないです。
少々古びた建物の前に駐車スペースがあるので、そこに車を止めることが出来ます。
建物に入ると、上に続く階段と横側に下に行く階段があります。
上には食事処と休憩所、受付があり、下が浴場になります。
受付におばあちゃんがいるので入浴料を払います。
入浴料:大人775円 小人(0歳~小学生)300円
営業時間:10時~18時
定休日:年中無休
釜飯が有名で、受付の時に注文しておくと、入浴中に用意をしてくれます。
誰もいない!?
私が訪れた時、受付にいるはずのおばあちゃんがいません!
入浴料を支払わなきゃと思い、探しても、人がいる様子がなかったので、とりあえず下に降りていき、浴場に行きました。
すると、先客の方がいらっしゃったので聞いてみると、その方たちも払わず、とりあえず温泉に入っているとのことでした。
その方たちは何度か来ているようで、「山乃湯」の良さを教えて頂き、そのほか支払いは後でも大丈夫と教えて頂きました。
脱衣所はそれほど広くなく、鍵付きロッカーはありません。
備え付けの棚にカゴがあり、荷物はカゴに入れます。
いざ温泉へ!
露天風呂はなく、こじんまりとした内湯のみのシンプルな温泉です。
硫黄の香りがする温泉が蛇口から注がれており、トロトロで化粧水のような温泉が楽しめ、湯の花も舞っています。
ほんのりと緑色をした濁り湯で、源泉の温度が低く、加温はされていますが、源泉かけ流しで消毒なしの温泉です。
泉質は炭酸水素塩冷鉱泉。
内湯から見る外の景色はとても綺麗で、温泉に浸かりながら春は新緑、秋は紅葉が楽しめます。
衝撃的な温泉!
何と言ってもトロトロでヌルヌルした浴感が衝撃的です。関西ではなかなか楽しめないこのトロトロ感!この浴感を体験するだけでも十分に価値のある温泉です!
決して、清潔感のある建物ではなく、掃除もあまり行き届てなくて浴室も綺麗ではありませんが、関西で、ましてや大阪府内でこんな上質な温泉を体験できると思っていなかったので、大満足でした。
湯巡りもおすすめ!
「犬鳴山温泉 山乃湯」から和歌山県の「神通温泉」へはとても近く、湯巡りにはおすすめのコースです。
交通アクセス
🚙阪和自動車道上之郷ICから約10分
🅿約5台(無料)
まっぷる 日帰り温泉 関西[本/雑誌] (まっぷるマガジン) / 昭文社 価格:1210円 |