今回の温泉は2010年に訪れた長野県長野市松代町にある「加賀井温泉 一陽館」です。
「加賀井温泉」がある地域は現在、「松代温泉」と呼ばれていますが、かつては「加賀井温泉」と呼ばれていました。「一陽館」は現在も「加賀井温泉」と呼ばれています。
以前は旅館として営業していたそうですが、今は宿泊は出来ず、日帰り温泉のみの営業になっています。
駐車場に車を停め、敷地に近づくと、「車 進入禁止」の看板があり、両サイドにレトロな雰囲気の建物があります。
右側にある建物は休憩所と湯屋で、左側にある建物が受付棟になっています。
受付で入浴料を支払います。
ここで初めて来た人には主人が温泉の説明をしてくれます。
温泉施設の利用方法や温泉の歴史、泉質や効能などを丁寧に教えて下さり、源泉槽まで案内してくれます。
入浴料:大人(中学生以上)500円、小人(小学生)200円
営業時間:8時~20時
定休日:毎週火曜日
浴室は休憩所がある建物のさらに奥にあり、大正時代に建てられた建物は良い雰囲気を醸し出しています。
正面から見て、左側が女湯、右側が男湯の入り口になります。
女湯の入り口の横に源泉槽があり、凄まじい勢いでボコボコと湧きだす豊富な炭酸を含んで白く泡立った温泉を見ることができます。必見です!
入口の扉を開けると靴脱ぎ場と簡素な下駄箱があります。
いざ温泉へ!
浴室は男女別の内風呂と混浴の露天風呂があるだけ。
扉を開けるとすぐ浴室です。
脱衣所と浴室が一体になっていて、浴槽の壁沿いに棚があり、カゴに荷物を入れます。
当然、ロッカーはなく、貴重品などが心配になりますが、目の前が浴槽なので、大丈夫かと。
それでも心配な方は車に置いておくと良いでしょう。
濃厚な温泉!
大人15人ほどが浸かれる細長い浴槽の周りや湯口、そして洗面器にまで原型がわからないほどの凄まじい量の温泉の成分が付着し茶色く、ゴテゴテに固まっています。
温泉の濃厚さが窺い知れ、これを見ているだけでテンションが上がります!
湯量は豊富で惜しげもなく、ドバドバと注がれていて、鮮度抜群の温泉です。
温泉成分に鉄が含まれているので通常は空気に触れ酸化して茶色く変色していくのですが、そうなる前に温泉が流れていくので、透明に近い薄い緑色をした湯でした。
泉質は含鉄ナトリウム・カルシウム塩化物泉。
約40度の湯で心地よく、炭酸が強いので泡付きもあり、非常に温泉感を感じることができます。
浴室の鄙びた雰囲気もあり、じっくりと温泉を堪能することが出来ます。
しかし、濃厚な温泉なので長湯をすると湯当たりしてしまいます。
露天風呂へ!
露天風呂へは内湯から一旦、出ないといけなく、備え付けのスリッパを履いて裸もしくはタオルを巻いて行かねばなりません。
また、荷物は内湯のカゴに置いたままになるので、貴重品も一緒に持っていた方が良いでしょう。一応、露天エリアにも荷物置きがありますが。
露天風呂へ通ずる専用の廊下はなく、普通に外を歩くので、これから温泉に入る人と出会う可能性があります。男性は何とかなりそうですが、女性は厳しいかも。
露天風呂はぬるめの湯(約38度)とさらにぬるい湯(約35度)の2つの浴槽があります。
内湯と同じく床や湯口など至る所が温泉の析出物で固まりまくっています。
ぬるめの湯は内湯の源泉と別源泉をブレンドした湯でうすい緑がかった色をしており、さらにぬるい湯の方は内湯とは違う源泉で茶褐色の湯で、ギシギシとした浴感で内湯と同じく鉄の香りがしました。
内湯よりも湯の温度が心地よく、周りも静かなので、落ち着いてのんびりと長く浸かっていられました。
露天風呂は混浴なのですが、湯あみ着を着たり、タオルを巻いて入浴しても良いそうです。もちろん、タオルはまっ茶色になります。
湯上り後は成分が濃厚な温泉がゆえ、体の芯から温まり、なかなか汗がひきませんでした。
露天風呂の横には温泉の析出物の山がありました。
名湯揃いの信州の中でも、特に個性溢れる温泉なので、一度は訪れることをおすすめします!
交通アクセス
🚃長野電鉄・松代駅からタクシーで約5分
🚙上信越道長野ICから車で約10分
🅿約20台(無料)