今回の温泉は2009年に初めて訪れ、その後数回訪れた岩手県岩手郡雫石町の旅館「国見温泉 石塚旅館」です。
「石塚旅館」は岩手県と秋田県の県境にある秋田駒ヶ岳の麓、標高約850mにあり、魅力的な温泉と自然美によって、古くから多くの湯治客や登山者に愛されている旅館です。
「国見温泉」の開湯は1804年で南部藩の殿様の隠し湯と言われ、その後、南部藩の没落とともに、石塚旅館の経営者の先祖が買い受け、現在に至ります。
「日本秘湯を守る会」の会員宿です。
冬は深い雪に覆われるため、営業はしておらず、5月中旬~11月初旬の期間限定の営業になっています。
立派な看板が掲げられている建物に入ります。
右手側に帳場があるので、入浴料を支払います。帳場ではお土産品なども販売されています。
入浴料:大人(中学生以上)600円 小人(小学生以下)300円
立ち寄り湯の営業時間:10時~15時
定休日:冬季休業
廊下を進むと、男女別の浴室と混浴露天風呂の入り口が出てきます。
混浴露天風呂へは男湯の浴室から行くことができます。
また、女性専用の露天風呂もあります。
脱衣所は備え付けのカゴに荷物を入れ、棚にカゴを置く形です。
貴重品は廊下にある貴重品ロッカーを利用します。
美しすぎる温泉!
浴室に入ると、目に飛び込んでくるのが、鮮やかなエメラルドグリーンの温泉です!
あまりの美しさに思わず、見とれてしまいます。
入浴剤のような色をしていますが、正真正銘の温泉です。
なぜ、このような色になるのかは、「石塚旅館」のホームページに解説されています。
もちろん、源泉かけ流しの温泉です。
浴槽の縁や床は温泉の析出物で綺麗にコーティングされています。
泉質は含硫黄-ナトリウム-炭酸水素塩泉。
温泉成分総計4433㎎/㎏のとても濃厚な温泉です。
早速、掛湯をして、温泉に浸かります。
浸かった瞬間にこれは「重い」温泉と感じられます。硫黄の香りと強い油臭がして、温泉感が半端なくあります!湯底には白い湯の華が堆積しています。
手が真っ黒に!?
湯に浸かると、すぐに手のひらや爪が真っ黒になりました。
これは鉄分と化学反応して、真っ黒になるようで、「国見温泉」に訪れる前に鉄分を含む「乳頭温泉郷 妙乃湯」の温泉を利用したからでした。
浴室内は湯治場の良い雰囲気が漂っていて、ゆっくり浸かっていたかったのですが、湯の温度は少し熱く、温泉の濃さもあって、あまり長湯をすると、湯当たりしそうだったので、露天風呂へ。
混浴露天風呂へ!
露天風呂には大人5~6人サイズの長方形の浴槽があります。
露天風呂の周囲は大きな岩で囲まれています。
鮮やかなエメラルドグリーンの湯の色は変わりませんが、内湯よりも油臭が強く感じられます。
湯口からは源泉かけ流しの温泉が勢いよく注がれています。
温泉の濃厚さは内湯と変わらず、浴槽の縁や湯口付近は温泉の析出物で白く固まっています。
湯底には大量の白い湯の華が堆積していて、湯に足を入れると、足元がふかふかとした不思議な感覚になります。かき混ぜると、湯が白っぽくなります。
エメラルドグリーンの美しいかつパワーのある温泉に浸かりながら、改めて温泉の奥深さを感じつつ、全国的にも珍しい温泉を満喫しました。
交通アクセス
🚃JR田沢湖線・雫石駅もしくは田沢湖駅からタクシーで約30分
🚙東北自動車道・盛岡ICから約50分
🅿約30台(無料)