今回の温泉は2018年に訪れた兵庫県豊岡市の共同浴場「城崎温泉 さとの湯」です。
城崎温泉の歴史
城崎温泉は関西有数の温泉地で、奈良時代以来約1300年の歴史があります。
717年に城崎へ来た僧侶・道智上人(どうちしょうにん)が鎮守・四所明神の神託により、難病の人々を救うために千日間の修行を経て、720年に温泉が湧き出しました。以来、多くの文豪や観光客が訪れ、その魅力は今なお続いています。
情緒ある温泉街
城崎温泉と言えば「外湯めぐり」です。
城崎温泉では旅館の中にある温泉のことを「内湯」、外にある共同浴場のことを「外湯」と言い、7つある共同浴場をめぐる「外湯めぐり」は旅の楽しみとなっています。温泉街の旅館に宿泊すると無料で「外湯めぐり」ができます。
城崎温泉を流れる川沿いには美しい柳並木があり、風情があります。夜になるとほのかな灯りが幻想的な雰囲気を醸し出し、浴衣姿で下駄を鳴らしながら歩くと、温泉情緒に包まれます。
現在休業中
「さとの湯」は7つある共同浴場の中で、城崎温泉駅から最も近い場所にあり、その利便性も相まって、多くの人が利用していましたが、施設の老朽化等もあり、2024年3月末で休業しています。
現在の建物は解体し、新たな施設に建て替えて、2028年度に再オープンする予定となっています。
入り口の前には多くの人が無料で利用できる足湯が併設されています。
建物に入り、下駄箱に靴を入れて、券売機で入浴券を購入し、受付で入浴券と下駄箱のカギを渡し、ロッカーのカギを受け取ります。
受付がある1階には広い休憩スペースがあり、2階と3階が浴場となっています。
入浴料:大人(中学生以上)900円 小人(3歳~小学生)450円 3歳以下無料
営業時間:13時~21時
定休日:毎週月曜日
お得な一日入浴パスポート・ゆめぱ
宿泊をすれば、外湯が無料で利用できますが、日帰り旅行でも各外湯で販売している「一日入浴パスポート(通称:ゆめぱ)」(大人1500円 子供750円)を購入すれば、その日に営業している外湯に入り放題なので、2か所以上巡る場合はお得です。
「さとの湯」には和風と洋風の2種類の浴場があり、日替わりで男女湯が入れ替わります。訪れた日は洋風の浴場を利用しました。
いざ温泉へ!
まずは2階にある内湯へ。
入ってすぐのところに円形の「バイブラバス」、その奥には窓に面して広い主浴槽があり、その横に「ジェットバス」があります。一番奥には洗い場があります。
その他、ミストサウナもあり、一般的なスーパー銭湯並みに一通りのお風呂が揃っています。
浴室の床や浴槽はタイル張りになっていて、城崎温泉のイメージとはちょっと違うヨーロッパの温泉施設をイメージしたような造りになっています。と言っても、ヨーロッパの温泉に行ったことはありませんが。また、他の温泉施設ではあまりない珍しい点として、浴室内にはハーブの香りが漂っていました。
注がれている透明の湯は源泉掛け流しではなく、循環・消毒ありの湯で少々、消毒臭が気になりました。ただ、利用客が多いので、消毒はやむを得ないか・・・。
浴槽が広いことや、湯の温度は熱すぎないので、のんびりと浸かっていられます。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。
体が温まったところで3階の露天風呂へ。
展望露天風呂へ!
屋上にある展望露天風呂には大人8~10人サイズのタイル張りの露天風呂、その露天風呂の横には打たせ湯があり、その他、サウナ(2種類)、冷水シャワーがあります。
透明の湯は内湯同様、源泉掛け流しではなく、循環・消毒ありの温泉なので、消毒臭がやや気になりましたが、温泉に浸かっていると、心地よい風が吹き抜け、とても気持ち良いです。
施設の側を流れる円山川が一望でき、のんびりとした雰囲気は居心地よく、ゆっくりとしたひとときを過ごせました。
温泉だけでなく絶景も!
城崎温泉は温泉だけでなく、絶景も楽しめます。温泉街の一番奥には「城崎ロープウェイ」の乗り場があり、大師山の山頂へ向かうことができます。山頂からはミシュラングリーンガイドにも評価された城崎温泉の街並みや、遠くに広がる日本海を望む素晴らしい景色が広がっています。
外湯の中で最も歴史がある「鴻の湯」もおすすめ!
交通アクセス
🚃JR城崎温泉駅から徒歩すぐ
🅿40台(温泉利用者は1時間無料)