今回の温泉は2009年に訪れた秋田県大館市の「矢立温泉 アクトバード矢立温泉」です。
「アクトバード矢立温泉」は残念ながら、2014年4月に閉館してしまっています。
10年以上前に「アクトバード矢立温泉」を訪れたのですが、とても印象的な温泉でしたので記したいと思います。
「アクトバード矢立温泉」は秋田県と青森県の県境付近の旧国道沿いにあり、山の中でひっそりと建っていて、秘湯感が漂っています。
元々は「赤湯」の名で約400年の長い歴史を持ち、古くから湯治場旅館として賑わっていました。
「アクトバード」とは「活性温泉」の意味で、チェコスロバキアのカルルスバード温泉の泉質と似ていることから名づけられたそうです。
鄙びた建物があり、右側が温泉棟(立ち寄り湯)の入り口になっており、左側が宿泊棟の入り口になります。
ですが、温泉棟から入って、長い廊下を歩いて進んでいくと、結局、宿泊棟の入り口にたどり着きます。
おじさんがいるので、立ち寄り湯の利用する旨を伝え、入浴料を支払います。
入浴料:大人(中学生以上)400円 子供(小学生)150円 小学生未満は無料
立ち寄り湯の営業時間:7時~20時
簡素な脱衣所には荷物を置く棚があるだけです。
そして、浴室は露天風呂はなく、男女別の内湯があるだけです。
クレーターのような床!
「アクトバード矢立温泉」のすごいところはその浴室の床です!
浴室は内湯が一つあるだけのシンプルなつくりなのですが、その浴槽に行くまでの床が凄まじい温泉の析出物で、月面にあるようなクレーターのようになっており、足の裏が痛くて、浴槽まで行けません。
床と浴槽の境目がわからなくなるぐらい赤茶色の析出物がびっしりとコーティングされており、ひとつの芸術作品のようです。
あまりにすごいので、脱衣所から浴槽までスノコが敷いてあり、歩けるようになっていました。
そのスノコにも温泉の析出物が固まっていましたが・・・。
そんな床の状態を作り上げる温泉なので、当然ながら温泉成分濃厚な湯です。
源泉温度が低いので加温されていますが、源泉かけ流しの赤茶色の濁り湯が並々と浴槽からオーバーフローしていて、鮮度の良い湯が楽しめます。
泉質はナトリウム・塩化物泉。
非常にしょっぱい湯で、鉄分が多いからか金気臭がしました。
湯の温度が適温に加温されているので、ゆっくりと浸かっていられました。
いつか復活することを期待して。
非常に個性が強い、インパクトがある温泉だったので、もう一度訪れたかったのですが、残念ながら叶いませんでした。
交通アクセス
🚃JR奥羽本線・陣馬駅からタクシーで約5分