今回の温泉は2023年に訪れた岡山県加賀郡吉備中央町の温泉宿「小森温泉」です。
「小森温泉」の歴史
「小森温泉」の湯元は一羽の鷺が傷を癒し飛び去るのを見て発見されたと伝えられています。
江戸時代には岡山藩主の池田継政が藩をかけての一大事業として約1年をかけて、湯治場を建設しました。当時は領内唯一の湯治場として賑わっていましたが湯元に清水が混入し、温度が低くなり、寂れてしまいました。
そして、時は流れ、昭和28年頃に再調査をしたところ、豊富な湯量が確認され、現在の場所に再興され、現在に至ります。
現在は立ち寄り湯の営業だけをしています。
建物からは秘湯感が漂っています。
玄関に入り、スリッパに履き替え、受付の案内に従い、廊下を進みます。
館内は昭和の香りが漂っています。
壁にはワニの剥製が。
案内に従い、長い廊下を進んでもなかなか受付が出てきません!
途中、廊下の窓から。
前日、雨が降ったので、川の水は濁っていますが、普段は綺麗な川の流れが楽しめそうです。夏にはたくさんの蛍が舞うそうです。
まだまだ、廊下は続きます。
やっと、「男ゆ」という案内の左奥に受付が出てきます。
受付で入浴料を支払います。
脱衣所には鍵付きのロッカーがないので、貴重品等は休憩スペースにあるロッカーを使用します。
受付で1000円を預け、カギを受け取り、帰りに再び、受付でカギを渡すと、預けた1000円が却ってきます。
先ほど通り過ぎた「男ゆ」の案内に従い、地下に下ります。
脱衣所は天井が低く、洞窟感がある不思議な雰囲気です。
鍵付きのロッカーはなく、棚か脱衣カゴに荷物を入れます。
いざ温泉へ!
浴室に入ると、すぐ小階段があります。滑らないように慎重に下ります。
浴室は内湯のみで、大人3~5人サイズの岩風呂風の浴槽が2つ並んであるだけです。
浴室内は小窓が3つしかないので、やや薄暗く、洞窟風呂のようです。
左側の浴槽の壁から湯が注がれ、左側の浴槽から右側の浴槽に流れるので、左側が「あつゆ」、右側が「ぬるゆ」となっています。
源泉温度が低いので加温はされていますが、源泉掛け流しの温泉が注がれています。
ちなみにカランからは源泉温度(約28℃)そのままの温泉が出てきます。
掛け湯をして、まずは「あつゆ」へ。
ゆっくりと湯に体を沈めます。少し熱めの湯が体にじんじんと染みわたります。
湯は透明ですが、硫黄の香りがして温泉感が強く感じられる良い湯です。
やわらかく、とろみがあり、お肌がつるつるになる「美肌の湯」です。
「あつゆ」は体感温度で43℃ぐらいか?熱いので早めに切り上げ、続いて、「ぬるゆ」へ。
「ぬるゆ」は体感温度40℃ないぐらいか?とても気持ち良く、ずっと浸かっていられる心地よい湯です。
実際、後から来た地元のおじいちゃんは「ぬるゆ」に浸かりながら寝ていました。
浴室内はとても静かで、おじいちゃんと二人だけだったので、静かに温泉を堪能しました。途中、小窓から見える川の流れをぼんやりと見ながら癒しの時を過ごしました。
建物はレトロ感がありますが、それがかえって秘湯感を醸し出し、また訪れたいと思えるほど良い温泉でした。
「湯の瀬温泉 藤井旅館」もおすすめ!
「小森温泉」から車で約3分で「湯の瀬温泉 藤井旅館」へ行けます。
「小森温泉」に負けず劣らず、良い湯が楽しめます。
交通アクセス
🚙岡山自動車道・賀陽ICから約20分
🅿20台(無料)
価格:1650円 |