前回(深谷温泉 元湯石屋(石川県)前編)の続きです。
前回の記事はこちら。
食事の後、温泉へ向かいました。
「元湯石屋」は立ち寄り湯の営業も行っています。
大浴場へは長い廊下を歩きます。
長い廊下の途中には徳川11代将軍家斉の息女・溶姫が加賀藩12代藩主・前田斉泰と結婚した際に徳川家からお持ちになった化粧道具「溶姫化粧道具」などが展示されています。
脱衣所は棚に脱衣カゴがある形です。
いざ温泉へ!
浴室に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、まるでコーヒーのような琥珀色をした温泉です!
「元湯石屋」の温泉は、太古むかしの葦などの植物が堆積してできた亜炭層を通って湧出している植物由来の有機物を含んだモール泉で、コーヒーのような琥珀色、黒っぽい色をしています。
浴室は左側に大人1~2人サイズの湯温約25℃の浴槽があります。
右側には大人2~3人サイズの湯温約40℃の浴槽があります。
左奥側に洗い場、右奥側に太い柱がある大人6~8人サイズの湯温約42℃の浴槽があります。
早速、掛湯をして、浴室奥の浴槽に身を沈めます。
湯はとても滑らかで、つるつるとした浴感の温泉です。
湧出量が少なく、源泉掛け流しではなく、循環濾過式の湯ですが、しっかりと温泉感が感じられます。
黒っぽい色をしているので、重い温泉のように感じますが、全然そんなことはなく、ゆっくりと浸かれました。
泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉(含重曹硫黄泉)。
ph値が8.5あり、弱アルカリ性の「美肌の湯」です。
続いて、浴室奥の露天風呂へ。
露天風呂へ!
露天風呂はこじんまりとしていて、開閉式の窓があるので正確には半露天風呂です。
露天風呂の前は高い塀があるので景色は望めませんが、雨や雪の日でも温泉が楽しめるようになっています。
横にはベンチがあり、休憩するにはちょうど良くなっています。
内湯に戻り、少し温めの浴槽に浸かります。
温めの湯がとても心地よく、のんびりと温泉を満喫しました。
全国的にも珍しいモール泉に浸かることができ、とても満足できる温泉でした。
宿に能舞台が!
翌日、朝食を食べた後、館内を歩いていると、宿の方から「能舞台があるので、案内をしましょうか。」と声をかけて頂きました。せっかくなので、案内をして頂き、能舞台を見学しました。
中庭にある能舞台は「元湯石屋」の6代目が大正6年に、お孫さんの誕生を記念し造られました。平成元年には舞台を修復し、平成14年からは毎年、かがり火ライブ「薪能」として能公演が行われています。
現在は地元の能楽者の発表の場や稽古場としても使われています。
とても雰囲気の良い旅館で、素晴らしい温泉、美味しい料理、そして、ゆったりと流れる心地よい時間・・・心身ともに癒される良い旅館でした。
金沢への旅行の際には、おすすめの旅館です。
交通アクセス
🚃JR森本駅からタクシーで約10分または、JR金沢駅からバスで約40分
🚙北陸自動車道・森本ICから約5分
🛫小松空港からタクシーで約40分
🅿40台(無料)