今回の温泉は2023年に訪れた島根県大田市の共同浴場「三瓶温泉 亀の湯」です。
中国地方で2つある活火山のひとつ、三瓶山の麓にある「三瓶温泉」には「亀の湯」と「鶴の湯」、2つの共同浴場があります。かつては「志学」という地名から「志学温泉」と呼ばれていました。
「三瓶温泉」の歴史
「三瓶温泉(志学温泉)」の源泉は685年の三瓶山最後の噴火により出来たとされています。
時が流れ、江戸時代の1865年、財政難にあえぐ志学村は、川合村(現在の大田市川合町)の岩谷家に温泉権を売ってしまいます。
しかし、1877年、村の救済のために梶谷氏が、岩谷家に渡っていた温泉権を志学の村有としての返還に尽力し、そして、岩谷氏も温泉権の売却金を志学村の救済事業に投じました。これにより、「志学温泉」の歴史が動き始めます。
1959年、旧厚生省により「志学温泉」は、国民保養温泉地に指定され、これを機に「三瓶温泉」と改称します。その後も地元の方たちに守られ続け、現在に至ります。
「三瓶温泉 亀の湯」は三瓶温泉街から少し離れた場所にあり、無人の共同浴場で、入り口に暖簾がかかっていれば営業中です。
湯小屋の隣には無料で利用できる休憩所があります。中はテーブルやソファなどがあり、湯上がり後にゆっくりと過ごすことが出来ます。
扉を開けると、上に賽銭箱、下に料金箱があるので、入浴料300円を料金箱に入れます。そして、横にある靴入れに靴を置いて中へ。
暖簾をくぐり、扉を開けると、レトロな空気漂う渋い脱衣所があります。
備え付けの棚にカゴが整然と並び、レトロながら清潔感があります。
いざ温泉へ!
浴室の扉を開けると、ド~ンと中央に楕円形の浴槽が目に飛び込んできます。
天井が高くとても広く感じます。
そして、何と言っても、この鄙びた雰囲気!!最高です!!
浴槽は大人10~12人サイズと広く、浴槽中央にある湯口からは源泉掛け流しのやや緑がかった色の湯が注がれ、絶え間なく浴槽から湯が溢れ出て、浴槽の縁や床は温泉成分で茶褐色に染まっています。
早速、掛湯をして温泉に体を沈めます。
ゆっくりと体を沈めると、冷たすぎない絶妙の温度の湯が体を包み込みます。
湯の温度はおそらく34~35℃ぐらい。ほのかに鉄の香りがして、温泉感もしっかりと感じられる良い湯です。
非常に気持ち良く、ぬるい湯ながら、だんだんと体がポカポカしてきます。
泉質は含鉄(Ⅱ、Ⅲ)-ナトリウム-塩化物泉。
温泉垂れ流し!?
浴室奥にある湯口は浴槽に届いていなくて、温泉がドバドバと勢いよく、ただ流れ出ています。なんと贅沢な・・・。
浴槽に湯を溜める時にパイプをつないで注ぐのか?それとも体や頭を洗う時に使うのか?結局、わかりませんでしたが、湯量は豊富だということは確実です。
浴槽の縁に頭をのせて、心地よい湯に体をゆだねて、目を瞑ると、温泉の注がれる音だけが聞こえ、いつの間にか、うとうとと・・・。
訪れた日は朝早いこともあり、他に利用客がいなくて、貸切状態で温泉を堪能することが出来ました。
「三瓶温泉 亀の湯」は内湯しかなく、他に何もない簡素な温泉ですが、それがかえって温泉の魅力を引き出し、浴室内の鄙びた雰囲気も相まって、贅沢な温泉時間を過ごすことができます。温めの湯は一度浸かると、病みつきになるほど、素晴らしい温泉です。
交通アクセス
🚙松江自動車道・吉田掛合ICから約40分もしくは山陰自動車道・大田中央三瓶山ICから約30分
🅿10台(無料)
価格:1650円 |