今回の温泉は2024年に訪れた大分県別府市の「鉱泥(こうでい)温泉」です。
別府で泥湯と言えば、「別府温泉保養ランド」が有名ですが、「天然坊主地獄」の近くにある「鉱泥温泉」も負けず劣らず良い泥湯温泉と聞き、期待を膨らませて訪れました。
「鉱泥温泉」について(天然坊主地獄HPより)
天然坊主地獄から湧き出る熱泥は鉱泥と呼ばれ、温泉成分を含み、体に良い効果をもたらすとされています。戦後、別府の国立病院では、傷病兵にこの泥を温湿布にして治療に用いていました。当時の院長だった高安博一博士の依頼により、多くの人が全身で泥湯につかる鉱泥浴が出来るように造られたのが「鉱泥温泉」です。
「幻の温泉」
「鉱泥温泉」は営業時間が午前中の約3時間半だけと短く、「幻の温泉」と呼ばれています。
「午後も営業してほしい」との声が多いようですが、泥の手入れ・清掃に時間を要するため、午前中のみの営業となっています。また、成分が強いので小学生未満は利用できません。
「天然坊主地獄」の駐車場の片隅にある入り口から中へ入ります。
細長い小道を進むと趣のある建物が出てきます。
玄関に入り、靴置き場に靴を置き、受付のおばちゃんに入浴料を支払います。
初めて訪れたことを告げると、明るく元気なおばちゃんが入浴方法や注意事項などを丁寧に教えてくれます。
受付の前には簡素な休憩所があります。
壁には温泉の注意事項などが掲示されています。
入浴料:大人900円 子供700円
営業時間:8時15分頃~12時
定休日:毎週木曜日・元日
こじんまりとした脱衣所は綺麗に清掃されていて清潔感があります。
無料鍵付きロッカーが完備されています。
水分補給用のペットボトルは持ち込み可能です。
いざ温泉へ!
扉を開けると、目の前には大人20人以上は入れる大きな露天風呂が広がっています。
敷地の奥側にある池のようなところから、パイプを通してドバドバと豪快に温泉が注がれています。
おばちゃんに教えてもらった通り、初めはしっかりと掛湯をして、露天風呂でしっかりと温まります。
やや緑がかった透明の湯は熱めで、体にじんじんと染みわたります。
硫黄の香りが強く、温泉感をたっぷりと感じられます。もちろん、源泉掛け流し。
泉質は単純温泉。
空が開けて開放感がある露天風呂はとても気持ち良く、思わずゆっくりと浸かってしまいそうになりますが、本命の泥湯へ。
クリーミーな泥湯!
泥湯は露天風呂の奥にあり、大人4~5人サイズのやや深めの木造の四角い浴槽で、上には屋根があります。
早速、泥湯へ体を沈めます。
灰色の湯はほのかに硫黄の香りがして、やや熱めです。
湯口付近はめっちゃ熱いので気をつけなければなりません。
泥湯ですが、イメージするようなドロッとしたものではなく、きめ細かく、さらりと滑らかな感じです。
思わず、顔に塗りたくなりますが、細かい泥が目に入ると危険なのでNGです。
ちなみに泥は隣の「天然坊主地獄」から運んでいます。
受付時に「泥湯に5分浸かり、露天風呂で泥を流して浸かり、休憩して再び泥湯へ(×3回)」という入浴方法を教えて頂きましたが、温泉成分が濃厚だからか、3分ほど泥湯に浸かっていると、体中が熱くなってきて、とても5分も浸かれませんでした。
休憩は横にある小屋の中ででき、ベンチがあるので、しばらくボーッと休み、体を冷まします。
すると、受付にいたおばちゃんが泥湯のところに来て、泥湯の攪拌をしていき、その後も、テキパキと作業をしていきます。聞くと、営業時間中は一人で30分毎に見回りをして、泥湯の攪拌や脱衣所の清掃など行っているそう。
「鉱泥温泉」が他の温泉地の泥湯と違って、綺麗なのはおばちゃんがこまめに丁寧に管理されているからのようです。
再び、泥湯へ!
休憩後、再び泥湯へ。
1回目の時と比べて、体が少し慣れてきて、1回目の時よりは長く泥湯に浸かることが出来ました。その後、露天風呂へ。
しっかりと掛湯をして、泥を流して、湯に体を沈めます。
広い露天風呂ですが、隅の方の一角に仕切られた大人1人サイズの浴槽(?)があり、そこは温めの湯で休憩がてら浸かるには丁度良く、思わず長湯してしまいました。
その後、もう一度泥湯へ。
本当はもう少し温泉を堪能したかったのですが、温泉のパワーが強いので、しんどくならない程度で切り上げ、最後に上がり湯として露天風呂に浸かり、温泉を後にしました。
「鉱泥温泉」は今まで訪れた温泉の中でもベスト5に入るほど、素晴らしく、また訪れたいと思えるほど良い温泉でした。「別府温泉保養ランド」も良いですが、別府で泥湯を体験したければ「鉱泥温泉」をおすすめします。
交通アクセス
🚃JR別府駅からバスで約20分
🚙大分自動車道・別府ICから約3分
🅿50台(無料:天然坊主地獄と共用)