今回の温泉は2010年に訪れた群馬県みなかみ町の一軒宿「法師温泉 長寿館」です。
文豪たちも多く訪れた
「法師温泉」の歴史は古く、弘法大師が巡賜で訪れた際に見つけたのが最初とされ、温泉の名前も弘法大師に由来していると伝えられています。
「法師温泉 長寿館」は上信越高原国立公園内にあり、創業140年の老舗旅館で古くは与謝野鉄幹・晶子夫妻、若山牧水、川端康成など多くの文豪たちが湯治に訪れています。
建物は増改築がされているものの、洋風建築と和風建築が絶妙に融合した温泉宿建築として貴重なことから国登録有形文化財に登録されています。
宿の敷地に入ると明治時代あるいは昭和時代初期の頃にタイムスリップしたような雰囲気が漂っており、時の流れが違うように感じます。
趣のある建物に入ると、吹き抜けの立派な玄関があり、帳場があるので、立ち寄り湯の利用する旨を伝え、入浴料を支払います。
入浴料(タオル付):
大人(中学生以上)1500円 小人(3歳~小学生まで)500円
立ち寄り湯の営業時間:11時~13時半
定休日:毎週水曜日と年末年始
※お風呂清掃のために臨時休業する日があります。
下駄箱はなく、ビニール袋に靴を入れて、脱衣所まで持っていきます。
法師温泉には「法師乃湯(混浴風呂)」と「玉城乃湯(内湯と露天風呂)」と「長寿乃湯(女性専用風呂)」があります。
私は「法師乃湯」だけを利用しました。
館内にはレトロなものがたくさんあり、宿の歴史を感じさせました。
とても良い雰囲気の廊下を抜けると、男女別の入り口が出てきます。
脱衣所は男女別ですが、お風呂はつながっていて、混浴となります。
混浴ですがタオルや水着着用はNGなので女性にとってはハードルが高い温泉です。
宿泊をすれば、女性専用の時間があり、利用できるようです。
脱衣所は備え付けの棚にカゴがあり、そのカゴに荷物を入れます。
鍵付きのロッカーはないので、貴重品は帳場に預けます。
浴室のサイドには棚があり、脱衣所として使え、いわゆる「法師温泉流」だそうです。
(→法師温泉長寿館HPより)
とはいえ、誰も使っていませんでしたが。
いざ温泉へ!
浴室は木造で薄暗く、厳かな雰囲気があります。
天井に大きな梁やアーチ型の窓があり、和洋折衷の美しい造りとなっています。
浴槽は4つあり、それぞれ丸太で仕切られて、8か所の浴槽があります。
湯の温度は手前が少し熱めで、奥に行くほどぬるくなっています。
足元湧出の温泉!
浴槽の周りを見ても、湯口が見当たりません。
それは浴槽の底が玉石が敷き詰められていて、何とその隙間から温泉がポコポコと湧き出ているからです。
空気にも触れていない鮮度抜群の温泉が楽しめます!
泉質はカルシウム・ナトリウム硫酸塩泉。
浴槽を仕切っている丸太に頭をのせて、目を瞑って温泉に身も心も委ねると、体が柔らかい湯に包まれ、とても心地よい時を過ごせます。
聞こえてくるのは湯の音だけで、静かな雰囲気で心身ともに癒されます。
秘湯感漂う浴室の雰囲気、温泉の質、どれも最高の温泉でした。
交通アクセス
🅿30台(無料)