今回の温泉は2023年に訪れた北海道天塩郡豊富町の旅館「豊富温泉 川島旅館」です。
「豊富温泉」の歴史と共に
「豊富温泉」は大正15年に石油の試掘を行っていた際に高圧の天然ガスと共にお湯が噴出したことから開湯した温泉です。
「豊富温泉 川島旅館」はそんな豊富温泉が開湯してまもなく、昭和2年に創業した豊富温泉で最も古い老舗旅館で、まさに「豊富温泉」の歴史と共に歩んできた旅館と言えます。2015年に一旦営業を終了しますが、2016年にリニューアルオープンをして、現在に至ります。
スタイリッシュな外観でカッコいい建物です。
中に入ると、館内は木のぬくもりが非常に感じられる暖かい空間が広がっています。
玄関を入ってすぐ右側にはロビーラウンジがあり、吹き抜けになっているので解放感があり、薪ストーブの前で寛ぎの時間を過ごせます。
靴置き場に靴を置いて、フロントで立ち寄り湯の利用する旨を伝え、入浴料を支払います。浴場は廊下を進んだ一番奥にあります。
男湯の入り口。暖簾もカッコいいです。
脱衣所は狭く、大人4~5人でいっぱいな感じ。棚にカゴがあり荷物はこのカゴに。
貴重品は脱衣所の入り口前にある貴重品ロッカーに。
いざ温泉へ!
浴室内は薄暗く、落ち着いた雰囲気です。
浴室は非常にコンパクトで、洗い場と大人3~4人サイズのL字型の浴槽と大人1人サイズの浴槽があります。そして、露天風呂があります。
浴室にはオイル臭が漂っていますが、「ふれあいセンター」ほどではありません。
浴槽の縁や湯口には温泉成分がコテコテに固まっています。
湯の色はモスグリーンで同じ豊富温泉の「ふれあいセンター」とは少し違います。
大人3~4人サイズのL字型の浴槽には加温された温泉が注がれています。
早速、掛湯をして湯に体を沈めます。
湯の温かさが体に染みわたります。
湯面には油が浮いており、オイル臭が漂い、つるつるとした浴感の温泉です。
湯の中で無数の湯の花が舞っています。
おすすめ!「源泉風呂」
続いて、横の大人1人サイズの浴槽へ。
こちらは源泉そのままの温泉(35℃ぐらい?)が注がれています。
ゆっくりと湯に体を沈めます。
湯に浸かった瞬間、思わず「気持ち良い~。」と言葉が漏れます。
冷たすぎず、熱すぎず、絶妙な温度なので気持ち良く、ずっと浸かっていたくなるほど。湯の中ではやはり無数の湯の花が舞っています。
加温もされていない源泉掛け流しの温泉なので、温泉のパワーをダイレクトに感じられます。
泉質は含ヨウ素-ナトリウム-塩化物泉。
浴室全体が薄暗く、こじんまりとしているので、洞窟の中で温泉に浸かっているような、旅館の温泉だということを忘れるぐらい不思議な空間の中にいる感覚になります。
「源泉風呂」では薄暗い中でオイル臭漂う湯に体を委ねると、心地よい温泉に包まれている感じになり、ゆっくりじっくりと温泉を堪能できます。
プライベート感満載の露天風呂へ!
露天風呂は屋根付きの半露天で大人2~3人サイズの石造りの浴槽があります。
すぐそばに塀があり、景色は望めませんが、落ち着いた雰囲気が漂っていて、プライーベート感満載です。
湯は内湯に比べて、少し熱めですが、時折吹くひんやりとした風が気持ち良く、ゆっくりと浸かれます。
おすすめは露天風呂と源泉風呂の交互浴で、火照った体を源泉風呂で冷まし、そしてまた露天風呂へと無限ループ状態になります。
「豊富温泉 川島旅館」の温泉は「豊富温泉 ふれあいセンター」の温泉ような、まさにオイル!っていうほどのインパクトはありませんが、浸かりやすいオイル温泉なので、良い塩梅で温泉が楽しめます。
温泉だけでなく、食でも北の大地の恵みを!
「豊富温泉 川島旅館」では旅館の隣にある工房で豊富町の生乳を使ったバターやプリンを作っています。
「とよとみフレーバーバター」は様々な食材を使用した14種類のバターがあり、「とよとみミルクプリン」は濃厚で味わい深いプリンです。これらはオンラインショップで販売を販売されていますが、旅館でのお料理にも使われています。
強烈なオイル温泉をお求めの方は「ふれあいセンター」へ!
「豊富温泉 川島旅館」の隣にある町営温泉施設「豊富温泉 ふれあいセンター」では、石油にそのまま浸かっているのではないかと思うぐらい強烈なオイル温泉が体験できます。こちらもおすすめです!
交通アクセス
🚃JR宗谷本線・豊富駅からバスで約10分
🚙道央自動車道・士別剣淵ICから約2時間40分
🛫稚内空港からバス・電車等で約1時間30分
🅿50台(無料)