今回の温泉は2011年と2012年に宿泊した島根県邑智郡の旅館「湯抱(ゆがかい)温泉 日の出旅館」です。
「湯抱温泉 日の出旅館」がある「湯抱温泉」は大山隠岐国立公園内の石見銀山街道沿い、尻無川の渓谷沿いにあり、周囲を山に囲まれた非常に情緒ある温泉地です。まるで時が止まったかのような雰囲気は日々の喧騒から離れて静かに過ごすには最適な温泉地です。
旅館の前には齋藤茂吉の歌碑が建っています。
建物の外観から鄙びた風情が漂っています。この渋い建物を見ただけで訪れて良かったと思います。
「湯抱温泉 日の出旅館」は立ち寄り湯の営業はしておらず、宿泊をしないと温泉を利用できません。
チェックイン後、まずは部屋へ案内されます。
部屋からの景色も風情があります。
食事の前にまずは温泉へ。
温泉は男女別に1つずつあるだけです。
脱衣所は棚に荷物を入れるかたちです。
いざ温泉へ!
露天風呂はなく、内湯のみのシンプルなつくり。
その内湯には大人5~6人サイズの浴槽があるだけです。
まるでクレーター!?
浴室の床は温泉の成分によって、クレーターのようになっていて、浴槽までの短い距離ですが足の裏が痛くなるほどです。
このクレーター状態の床を見ただけでも温泉成分が濃いことがわかります。
何とか浴槽まで足を運び、ゆっくりとお湯に体を沈めます。
お湯に体を沈めると、大量の湯の花が舞い、泉質の良さを感じます。
温泉成分によって、浴槽の縁も見事に温泉成分でコーティングされています。
お湯の色はやや白濁した薄い緑色をしていて、すべすべしっとり感があります。
源泉温度が低いため、加温はされていますが、源泉掛け流し。常時浴槽からお湯が溢れ出ています。
泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉(等張性・中性・低温泉)
加温はされているものの、ゆっくりと長湯が可能で、浴槽の縁や床に積もり積もった温泉の析出物から、温泉の歴史を感じつつ、濃厚で素晴らしい温泉を堪能しました。
ボリュームたっぷりの豪華な食事
「湯抱温泉 日の出旅館」の魅力は温泉だけではありません。食事もすごいんです。
写真の料理からスタートし、山の幸、海の幸等々、贅沢な食材がふんだんに盛り込まれた豪華な食事が次から次へと運ばれてきます。しかもどれもが美味しい!
どれだけ出てくるんだと思いながら、食事の終わりの方はこれ以上無理ってなるぐらいお腹がいっぱいになりました。しかも、この豪華な食事と温泉で1万円(当時)で宿泊できるなんて。
食事の後、部屋でしばし休憩し、再び温泉へ。
美味しい食事に素晴らしい温泉、風情あるロケーションの中で贅沢なひとときを過ごしました。
残念ながら・・・
とても良い時間を過ごせた旅館だったので、再訪したい宿の一つだったのですが、残念ながら、「湯抱温泉 日の出旅館」は2016年12月に閉業してしまいました。
現在、湯抱温泉には中村旅館1軒だけしかありません。
素晴らしい温泉がたくさん
「湯抱温泉」周辺には他にも素晴らしい温泉がたくさんあります。
これらの温泉を巡る旅もおすすめです。
交通アクセス
🚙中国自動車道・三次ICから約1時間
🅿25台(無料)
価格:1650円 |